四谷四丁目HP作成委員会
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No.1
2014/4/4
発行責任者
四谷四丁目文化部

 このたび四谷四丁目町会文化部では、四谷の歴史・伝統・文化・旧所名跡等、皆さんがご存知な事、知らない事も含めて四谷に関連する事柄について、ご案内・ご紹介していくこととなりました。タイトルの『四丁目の夕日』は、映画『ALWAYS 三丁目の夕日』にあやかり、四丁目が人に暖かく、優しい町で、誰もが一度は訪れてみたいと思われるような町になることを願ってネーミングいたしました。 第1回目の特集は、『四谷のお祭り』についてです。

〜須賀神社は江戸初期より四谷の地に鎮座する、四谷18カ町の鎮守様です。〜ムムム・・・
四谷四丁目は須賀神社の氏子であり、他に17カ町の氏子がいます。須賀神社は元々『宇迦能御魂神(うかのみたまのかみ)』を祀る稲荷神社(稲荷社)として、今の赤坂・清水谷にありましたが、1634年(寛永11年)に江戸城外堀普請の為、現在地に移ったと伝えられています。その後、神田明神社内に祀ってあった日本橋伝馬町の守護神『須佐之男命』(すさのおのみこと)(天王社が、1644年(寛永21年)に鎮座、合祀し、御両社』として祀られ、四谷天王社と言い、世に天王様として親しまれました。その為、当初御神輿は2基あり、今でも家の前に飾る提灯に「両社」と記載されているのは、その名残りです。四谷の「天王祭り」は、麹町の「山王祭り」、「神田祭り」、浅草の「三社祭り」、深川の「八幡祭り」とともに、江戸の五大祭りとしても有名でした。1868年(明治元年)に須賀神社と改称、社名の「須賀」は、須佐之男命が出雲の国の簸の川上(ひのかわかみ)で八岐の大蛇(やまたのおろち)を討ち、「吾れ此の地に来たりて心須賀、須賀し」と言ったという故事に基づく名称です。戦前は、雨が降るので四谷の雨降り祭りとか祭礼が6日間ある事から四谷のダラダラ祭りとも言われていたそうです。今年で御遷座380年になります。毎年6月には例大祭があり、隔年で、本社神輿の渡御と町内神輿の連合渡御(18ケ町の御神輿勢揃い)が行われます。今年は、6月6日(金)〜9日(月)に須賀神社例大祭がありますが、本社神輿渡御の年で、しかも御遷座380年奉祝大祭と銘打ち盛大に行われる予定です。


〜年に一度四谷の町が熱くなります〜ムムム・・・そうなんですっ
担ぎ方は、「四谷担ぎ」と言われ、そのスタイルが確立されたのがいつ頃かは、定かではありません。元々江戸城下の祭礼は「ワッショイ」の掛け声で担いでいたらしいのですが、「四谷担ぎ」もその流れをくんでいると思われます。しかし近年「江戸前担ぎ」(マンボ担ぎ)が台頭してからそれを区別する為、代々、古老から若い者に習い伝えられてきた思われます。御神輿を水平に保ち、上下に揺らさないよう、すり足で担ぎます。体は、御神輿を中心に少し寄りかかり、肩を入れ、腰を伸ばします。先頭の担き手は棒の先端(花棒)を首の後ろで受け止め、両手を添え、足は突っ張り、ひざを深くまげないように進みます。掛け声は、「サッサッサー、サッサッサー」「ドシタイ、ドシタイ」を中心に「ホイサ、ホイサ、チョイナ」などいろいろとありますが、表情は絶えず笑顔で、楽しみながら担ぎます。こうして御神輿は「四谷担ぎ」により、御神輿の上に飾ってある鳳凰の羽が小刻みに揺れるのみで、本体は上下左右に激しく揺れることなく、堂々と厳かに少しずつ前に進む姿はまさに圧巻と言えます。

 
昔も今も、元気に笑顔で担いでいます

明治時代、勝海舟、高橋泥舟とともに幕末三舟と言われた山岡鉄舟の屋敷が今の学習院初等科にありましたが、日記には東宮御所(鮫河橋)から四ツ谷駅に向っての登り坂を御神輿を担ぐ声がして、登りきった所で、家の門を開いて担ぎ手にお酒をふるまったと記されています。また祭礼=御神輿を担ぐということは、戦後の何もない状態から、人々に勇気を与え、復興に大きな役割を果たしてきたといえます。

〜四谷四丁目では、「八方担ぎ」も受け継がれています〜 なんだそりゃ?
四谷四丁目では、町内渡御の際、四谷担ぎから派生した「八方担ぎ」で四谷ひろば前を担いでいます。「八方担ぎ」は、担ぎ手全員が、御神輿を背にしてせり上げて担ぎます。まっすぐ進むのが難しく、ぐるぐる回ったり、ちょっと力を抜くと、たちまち押し込まれてしまいます。なので、自分の方に御神輿が偏って来たら、回りの電柱や車を蹴り上げ、その反動で、反対側に押し返したりもします。まるで動きはお掃除ロボットのルンバのように行き先不明の状態です。八方担ぎもいつ頃から行っていたかはわかりません。しかし代々受け継がれ、今日に至っています。これからもこうした伝統や風習を大事にし、後世に受け継いでいきたいと思っています。今年、四谷四丁目では、66年ぶりに御神輿を新調します。例年以上に笑顔で楽し い、四谷のお祭りを目指します!!。これからも四谷の魅力をたっぷり伝えていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。尚、上記内容は四谷四丁目町会ホームページに掲載しております。アクセスは右記まで。http://www.yotsuya4.com または「四谷四丁目町会」で検索して下さい。

参考文献
・須賀神社ホームページ及び須賀神社御遷座370年記念誌「鎮守の杜」他


[編集・構成:宮内  監修:四谷四丁目文化部]  Copyright(C) 2007 Yotsuya-Yonchoume All Rights Reserved.